「摩擦係数」のMVを初日~19日目まで集計していましたが、今回はそこから見える「摩擦係数」の強みと弱みについて考えてみましょう。
強み
摩擦係数の強みは、コアファンからの支持の高さにあります。
日毎回数順位を見てみましょう。(ここでは参考にノバフォと五月雨よも併せて掲載)
摩擦係数は緑色の線ですが、前半はとても成績が良かったです。3日目から6日目までは首位を獲得し、一時は累計でもトップにたちました。
これはリピート率が高いことがうかがえる結果です。ファン数に左右されやすい初日は4位だったものの、そこから順位が浮上しており、離脱者が少ないことが示唆されています。
初日を除くと11日目まではベスト3に入り続けていますが、これは過去の櫻坂シングルでは1度もない好成績です。
ここから一度見たファンが何度も見るという視聴動向をとっていた可能性が高く、コアファンからの支持は高かったと言えるのではないかという見方を私はしています。
弱み
一方で、弱みは「ライトファン/新規の取り込みが弱い」ということです。
摩擦係数の日毎回数をグラフにすると、以下のようになります。
摩擦係数は19日目まで1度も前日の日毎回数を超えるということがなく、一貫して下がり続けるという経過をたどりました。
これはほかのシングル表題では見られなかったことです。もちろん、ほかのシングル曲と異なり「カップリング曲」のMV公開がない、テレビ披露が新型コロナウイルス感染により流れてしまったことなどもあるので、一概に楽曲の問題だとは言えませんが、「なぜ恋」や「I see…」(乃木坂)のようなハンディを覆すような力のある楽曲にはなれなかったということは言えます。
いくらリピート率が高いとはいえ、徐々に離脱はしていくもので、特に200万回といった大台に乗ると回数への目標が失われるため離脱者が増えることになります。日毎回数が下がり続けたということは、ライトファンや新規の人がたくさん見るという状態にならなかったということなので、後半になると数字が厳しくなっていきました。
実際、順位も後半は下落し、終盤はトータルでは苦戦した「五月雨よ」を下回る成績に悪化します。
この外側への波及の弱さが「摩擦係数」の弱みであると現時点では言えるのではないでしょうか。
なお、20日目はアルバムフラゲ日ということや「条件反射で泣けて来る」の音源解禁などの影響か初めて日毎回数が前日を上回っていました。(アレチボルトさんTwitterより)
今後の展開
アルバム初日売上も出ましたが、やはりファン数の大きな増加には至っておらず、横ばいが続いているという数字でした。
今後「摩擦係数」のテレビ披露が行われますので、そこで数字が一時的ではなく、長期的に伸びるような動きをすれば新規を引き付けるような部分を持った曲であると言えるでしょうし、そうでなければ、やはり内輪で盛り上がる曲にとどまってしまうでしょう。
また、減ってしまった披露機会をカバーしたいという意図か、8/5にYouTubeでパフォーマンス披露をするようです。運営としても、外側への波及チャンスを少しでも作りたいと考えているのかなと思いました。こういうかたちでのパフォーマンス披露は坂道では前例が無いのではないかと思うので、なかなか面白い試みだと思います。
今後も数字を興味深く追っていきたいと思います。
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