「五月雨よ」の活動がもう終わりに差し掛かっていますが、「五月雨よ」は上手くいったのかどうだったのか。
私の考えでは、「五月雨よ」は一定の成果を残したと思っています。
今回はそれを書いてみます。
なお、今後は書きたいときに書きたいものを書きます(笑)今までがそうじゃなかったわけでもないんですが、色々と考えながら書いてはいたんです。でも櫻坂との距離感を調整した結果「頑張らない応援」をすることにしたので、自分の好みに全振りした記事ももっと書いていこうと思います。
私はそもそもコンセプトファンであり、運営がどうやって櫻坂をマネジメントするかというところにとても興味があるので、そういう目線での記事が増えるかもしれません。
「五月雨よ」は新規ファンにリーチした
YouTubeの再生回数だけを見ると苦戦している「五月雨よ」ですが、コメントの質を見ると今までの3作品とは違う傾向が見て取れます。
YouTubeのコメント欄をおすすめ順にした状態で、上位100コメント(日本語)を「新規ファン」「既存ファン」「不明」に分類してみると、以下のような数字になりました。(分類は私の主観ですので、人によってずれがあるのと、時間によってコメント欄は更新されてしまうことに留意は必要です)
五月雨よ | ノバフォ | BAN | 流れ弾 | |
新規 | 28 | 14 | 23 | 18 |
既存 | 47 | 67 | 60 | 64 |
不明 | 25 | 19 | 17 | 18 |
新規は「これを聞いてファンになりました」「ほかのグループのファンだけど、この曲はいい」「離れていたけど、この曲で戻ってきました」みたいなコメントを分類しています。
既存は今までもファンだったんだろうというコメント。不明はファンなのか判断しかねるもので、「バイト先でよく流れてる」とかしかないコメントです。(コメントしてるぐらいなので、それなりに関心はあるんでしょうけどね)
そして、新規ファンのコメント率を見ると、「五月雨よ」はトップです。
新規ファンのコメント率が高いということは、今まで櫻坂に触れてこなかった層、興味を示さなかった層に関心を持ってもらうことができているということです。
印象としては、乃木坂のファンで「五月雨よ」はいいねと言っている人が多いなと感じました。解禁されたときから乃木坂っぽいと言われていましたが、それを裏付けるような感じです。
少なくとも、欅坂的な表現や櫻坂になってからも見られる「強い曲」には惹かれない人たちにリーチできていることはうかがえます。
「五月雨よ」は楽曲の雰囲気を大きく変え、センターも天ちゃんを起用して、未来を見据えたような曲だと私は書いてきましたが、そういうチャレンジに見合ったかたちで新しいファン層の開拓に寄与しているのではないかというのが私の解釈です。
再生回数伸び悩みの理由
逆に、再生回数が伸び悩んでいるのは既存ファンからの支持がそこまで高くないことが原因であることも示唆されています。
既存ファンと新規ファンでは絶対数に大きな差があります。そのため、新規ファンの率が高くても既存ファンの率が下がると、トータルでは数字が下がってしまうということになります。
実際、既存ファン率は過去3作品と比較すると20~30%減ぐらいですが、再生回数もだいたい同じくらいの減少幅(18~25%)なので、大外れではない推論かなと思っています。
しかし、新しいファン層を開拓するというチャレンジという意味では、こういう結果はある程度織り込み済みなのではないかと思います。というか、そのように期待したい(笑)
運営が本当に「五月雨よ」をそういう位置づけの曲にしているのかは分からないんですが、チャレンジ楽曲だと考えれば楽曲のチョイスやセンターの人選などは非常に納得できるものだと思います。
BANのバランスの良さ
また、面白いなと思ったのはBANです。
BANは既存ファンからのコメント率も高く、新規ファンからのコメント率も2位です。
既存ファンのコメント率を1としたときの、新規ファンのコメント率の比を見てみると以下のようになります。
BANは多くのアンケートなどで最も支持されている表題曲となっていますが、それは既存ファンからの支持率と新規ファンの獲得率のバランスがちょうどいいからかもしれません。櫻坂の表題曲の中では万人受けする曲ということでしょうか。(既存:新規=1:0.4くらいがちょうどいいのかも)
このバランスの良さから、現段階での櫻坂の代表曲に近い扱いとなっていて、それが長いスパンでの再生回数の伸びにつながっていると考えることが可能です。
運営は策士かもしれない
「五月雨よ」に話を戻すと、MV再生回数では苦戦気味であるものの、CD売り上げは初日最高成績をあげることができました。
これは理佐や葵ちゃんの卒業告知効果があった可能性が高いです。
櫻坂になってから、MVの再生回数とCD売り上げには実は一定の相関があります。
具体的には発売日時点のMV再生回数の12%前後が初週CD売り上げ(オリコン)になる傾向にあります。
ところが、五月雨よではこれが15.5%ほどでかなり多めでした。過去3作と比較すると枚数にして、6~10万枚の上振れが見られた感じです。
この上振れ分のいくらかは卒業効果だろうと考えられます。もちろん、傾向の変化があった可能性もありますが、卒業効果の効果がゼロだとは常識的には考えづらいです。
まあとにかく、運営としては楽曲に関係なく、CD売り上げが計算できるシチュエーションだったことは確かです。
そういうときだからこそ、チャレンジ楽曲で勝負できたのかもしれません。
こういう思考で「五月雨よ」をぶつけてきたのだとすれば、運営もなかなか策士ですね。
「五月雨よ」のチャレンジを活かすべきだ
「五月雨よ」のチャレンジは新しいファン層の開拓という成果を上げることができているというのが、私の「五月雨よ」へのコンセプトファン的視点での評価です。(普通に曲も好きですけどね)
今後はこの新しいファン層をより拡大していけるかどうかがカギでしょう。
せっかく、新しいファン層をつかむことができたのなら、それをさらに引き込んで、離れないファンにする。そして、そこを起点にさらにファン層を拡大していくことが大切になるはずです。
だからといって乃木坂と同じことをしてもしょうがないので、櫻坂にしか出せないものとうまく組み合わせながらやってくれるといいんじゃないのかなと思います。
「五月雨よ」のチャレンジは決して間違っちゃいない!
と、運営を応援しておきます(笑)
Twitterもやっているので、ぜひフォローしてください!