サイレントマジョリティーが持つ不思議な説得力

サイレントマジョリティーが持つ不思議な説得力 欅坂46楽曲紹介

今回は、欅坂46のデビューシングル、「サイレントマジョリティー」の紹介です。

ミュージックビデオ

とりあえず、MVを見て、楽曲を聞いてください。

欅坂46 『サイレントマジョリティー』

欅坂史上、一番有名なMVじゃないかという気がします。全然興味ない人でも、これは見たことあるという方は多いのではないでしょうか。てち(平手)はこのときまだ中学生ですが、「なんだこの子は!」と多くの人に衝撃を与えました。

撮影地は渋谷で、みんなが踊っているメインの場所は旧東横線渋谷駅です。あのかまぼこ屋根で有名だったところですね。東急の渋谷駅が地下化されて再開発中だった旧駅を使っているため、機材などが後ろにあり、荒廃感も出ています。

ほかにも渋谷のいくつかの場所をロケ地としているようです。ロケ地巡りをしている記事がありましたので、紹介します。

全てはここから始まった 欅坂46「サイレントマジョリティー」MV撮影地、渋谷でたどる21人の足跡
「サイレントマジョリティー」から『21人の未完成』まで渋谷のロケ地を一挙紹介。

メンバー

全員選抜でした。(長濱は当時けやき坂46所属につき未参加)

3列目
齊藤、織田、上村、長沢、小池、佐藤、原田、米谷、石森

2列目
土生、尾関、守屋、菅井、志田、理佐

1列目
梨加(初)、鈴本(初)、平手(初)、今泉(初)、小林(初)

センター
平手友梨奈(初)

個人的に注目なのは、2列目のセンターです。2列目は6人なのでいわゆる裏センターはいないのですが、現キャプテン・副キャプテンコンビのゆっかー(菅井)とあかねん(守屋)が2列目の真ん中にいます。そして、途中の振り付けではこの2人がそれぞれ先頭になって列をつくる場面があります。

当時欅坂46にはキャプテン、副キャプテンは置かれていませんでしたが(就任は3rdの「二人セゾン」期)、1stのころからこの2人に軸になってもらおうという考えが運営側にあったのかもしれません。

どんな曲?

若い世代に向けたメッセージ性の強い楽曲です。「大人たちの言うことに唯々諾々と従うな!君は君らしく生きろ!」という現在の欅坂の楽曲に流れるコンセプトは、この1stシングルからすでに始まっています。

サイレントマジョリティーって?

タイトルに使われており、歌詞の中にも出てくる「サイレントマジョリティー」は、アメリカのニクソン元大統領が当時のベトナム戦争に対する反対運動を批判する際に、「大多数は反対運動をしていないので、多数が自分の政策を支持している」という意味で使った言葉です。

「反対運動をしていない=静か=サイレント」+「多数派=マジョリティー」で、「サイレントマジョリティー」です。

一見、確かになと思いそうになりますが、よく考えると「反対運動をしていない=賛成」ではないですよね。「運動するほどではないけど、賛成じゃないよ」ということは普通にあります。なので、この理屈には無理があるのです。

これを歌詞では「どこかの国の大統領が言っていた(曲解して) 声をあげないものたちは賛成していると~♪」(2番Aメロ)と言っています。

声をあげないと都合よく解釈されちゃうよということですね。

アイドルがこれを歌うという矛盾

ところで、この曲には大きな矛盾があります。というか、これは欅坂にある意味つきまとっているものでもあります。それは「アイドル」が「大人たちの商品である」ということです。

「大人に従うな」と言う彼女たちが「大人の指示で動いている」のです。

ほかにも「似たような服」とか「似たような表情」を拒否する歌詞がありますが、これもまた彼女たちに必要なことであり、矛盾です。実際、サイレントマジョリティーでは統率の象徴とも言える軍服をモチーフにした衣装で、そろったダンスを同じような表情で踊っています。

そんな矛盾がいっぱいある曲に説得力なんてあるのか?

と思うかもしれませんが、説得力はあるんですよね。不思議と。

これはもちろんMVの演出なども大きいでしょうが、欅坂46のメンバーが持っている「ダークなオーラ」も影響しているんじゃないかと思います。欅坂って人見知りの子が多いですし、クラスで中心になって盛り上げてるぜみたいな感じを想像できるメンバーが少ないですよね。そういうのが「サイレントマジョリティー」である受け手に共感を呼んでいるんじゃないかと思うのです。

これがあるから、「私たちも今はみんなと同じだけど、だからこそ変えていこうと訴えたいんだ!」という風に感じられて、説得力が出ているんじゃないのかなという気がします。

また、欅坂の曲は「僕」が主語になっていることが多いですが、サイレントマジョリティーでは「僕ら」が使われていて、「欅坂46と受け手」が同じ立場にいることが暗示されていることも、説得力を強化するのに役立っているのではないかなと感じます。

こんな観点で聞いてみると、また違った感じで楽しめるかもしれません!

基本情報

収録CD

1stシングル「サイレントマジョリティー」(全TYPE収録)

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作詞・作曲

作詞 秋元康・作曲 バグベア・編曲 久下真音

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