運営は欅坂をどうしたいのか?

運営は欅坂をどうしたいのか? コラム

欅坂が改名することを発表してから数日たち、個人的には当初ほどのショックではなくなっていますが、不安は尽きません。

というのは、欅坂をどうしていきたいのか、さっぱり全貌がつかめないからです。

路線変更?でもどこへ?

改名をするというのは、イメージを変えたいということでしょうから、路線変更をする可能性は高いですが、じゃあどこへ行くの?という問題があります。

乃木坂は清楚・綺麗さ・たおやかさなどがコンセプトですし、日向坂は元気・エネルギッシュなどがコンセプトだと思います。

そもそも欅坂は乃木坂の逆張りをしたところがあります。乃木坂の「制服のマネキン」は欅坂の楽曲に近い雰囲気ですが、乃木坂ではそれをメインにはできないので、欅坂にそこを任せた感があります。

ただ、欅は運営の想定以上にてちの力があり、不協和音以降はてちのパーソナリティに寄せた楽曲になっていきました。秋元氏も明らかにてちを意識した歌詞を書いています(代表は避雷針、黒い羊など)。また、1期生は人見知りなメンバーが多く、グループ全体としても「影」を感じる部分もありました。

この欅坂のダークな部分の逆張りを任されたのが日向坂です。日向坂はもともと明るいメンバーが多く、バラエティーでも物おじしないので、欅坂へのカウンターとして機能しました。

その欅のイメージを変える。

じゃあどこへ?

ニコニコアイドル路線はもう星の数ほどいます。逆にパンクとかならBiSHがいます。

アイドルが群雄割拠する今の芸能界でどこへ持っていくつもりなのか。

仮に腹案があるとして、それは欅が作り上げ、確立してきた世界観やイメージを上回りうるものなのか。

さっぱり見当がつかないのです。

新型コロナウイルスの影響

また、「生まれ変わった」として、次のシングルはいつ出せるのかという問題もあります。

まだまだ未確定なことが多いウイルスですが、最近の研究では抗体は数か月ほどしかもたないと言っているものもあります。仮にそうなら、ワクチンが開発されても、その効果は限定的にとどまる可能性があります。

だいいち、そのワクチンもいつできるのか、よく分かりません。

さらに、もし抗体の持続力が低いなら、確実な薬ができるのを待つ必要もあります。

これらのことを考えると、次に握手会などができるのは今思っているよりもさらに先のことになる可能性だって十分にあります。

となると、シングル発売も遠い先になる。

改名した新グループの再出発シングルなんですから、普通は大々的にやりたいですが、それができるのがいったいいつになるのか?

まさに一寸先は闇状態です。

ラストライブの後、「活動を休止」とありますが、しばらく本当に活動しないのか、すぐに新グループが始動するのかも分かりません。仮にスケジュールをたてても、そんなものすぐにご破算になりかねないのが現在の社会情勢です。

今後考えられるパターン

1.イメージ刷新

どこに行くのかという問題はありますが、ゆっかーが「真っ白なグループ」というようなことを言っていたので、イメージ刷新の可能性は高いと言えるでしょう。

しかし、これはかなり難儀するだろうなと客観的に見て思います。

欅のパフォーマンスや世界観が好きという人も多いですから、その方向性によってはそういう人たちは離れてしまうかもしれません。少なくとも、私はそういうファンのことを責められません。

運営にこれをしても勝てるという見込みがあるのか……。ちょっとよく分かりません。

2.マイナーチェンジ

改名はするけど、欅をマイルドにした感じにとどめる。

ひらがなけやきは欅坂ほど、とんがっていませんでしたが、今の日向坂ともちょっと違う雰囲気の曲がありました。個人的には「抱きしめてやる」とか好きなんですけど、こういう感じのマイナーチェンジにするという可能性もあります。

これなら、多少ファン離れを食い止められるかもしれません。ただ、それなら改名までする必要があったのかという疑問が出てきます。

3.飼い殺し

一番最悪のパターンですが、なんやかんや始動できずに塩漬けになってしまうという可能性も一応あります。

今までが実質そうでしたからね。曲はあるのに、それを出さない。円盤化できるものはあるけど、何もしない。

この期間が長引けば、メンバーの離脱も現実問題考えなくてはいけなくなってくるでしょう。

握手会ビジネスができない今、さすがの運営も経営にそこまで余裕はないと思います。メッセージアプリやファンクラブのCMをつくったりしているのは、その1つの表れでしょう。

この状態で、果たして今後どうなるか分からない「新欅坂」に多大な投資をしてもらえるかどうか。

また、欅坂はクリエイティブな部分の力の入れようがずば抜けていますが、これはその分お金がかかっていることを意味しているので、経営判断としてどう思われているのか。今回の配信ライブで9万人がチケット買っているので、動員力はまだまだあり、ペイしているとは思いますが、改名後にこれが維持できるのかという問題があります。
(むしろ、てち脱退で動員力が下がると見込んでの改名判断だったかもしれません。それが今回の結果で見方が変わる可能性も無きにしもあらず)

ここは強烈な不安の種です。

メンバーに給料を支払っているので、何もしないということはないでしょうが、メンバーやファンが望むようなことをしてもらえるかどうか。

ただ、そんな風にするなら今のままでもよく、あえて改名するというなら、それなりに力を入れていく意思があると解釈することも可能です。

むごいことは考えていないと信じたいですが……。欅坂の運営はなあ。

ファンは不安

「これからどうなっちゃうんだろう?」という不安を多くのファンは抱えています。

メンバーは前を向いているとブログなどで書いていますが、ブログで「やっぱり嫌だ」なんて書けるわけもなく、から元気のようなものもあるかもしれません。それはメンバーにしか分からない。

また、メンバー個人を推しているファンと世界観が好きだったファンでは、不安の度合いは桁違いでしょう。

こういう風に不安をあおるのも一つのビジネス手法なのかもしれませんが、もう少しファンのことを、そしてメンバーのことを考えた「やり方」をしてほしいなと思います。

欅坂には私も含め、今までアイドルなんて好きになったことがなかったというファンが多いことをお忘れなく。


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