運営への不信感がピークに

運営への不信感がピークに コラム

昨日、ベストアルバムの特典映像から、「血塗りの不協和音」とか「血濡れの不協和音」などと呼ばれている伝説級のパフォーマンスである、2017年全国ツアーの千秋楽(幕張メッセ)で披露された不協和音が削除されることが発表されました。

これでTwitterは阿鼻叫喚。

大荒れ模様。

もちろん、この決定自体に「は?」と思うところもありますが、みんなが怒っているのは今までの蓄積もあるし、結局はファンをないがしろにしてるように見えるからだと思うんですよね。

もう改名しちゃうし、「おい運営!」的な話を書きます。

不協和音削除問題のポイント

まず、今回の不協和音削除問題のポイントをいくつかあげてみます。

理由が不明確

一応、公式のプレスリリースでは「過激な表現があるため」というのが理由になっています。まあ、確かにあのパフォーマンスはちょっと怖いので、子供とかが見ると「ひょえ~」と感じるとは思います。

ただ、テレビ(けやかけ)では流していますし、映画でもその場面は流れているわけです。

円盤にするとまた違うのだと言われればそれまでですが、この辺で疑問を持たれても仕方がありません。

同時に過激という面でも、もっと「おお」と思うものも、世の中には氾濫していて、削除するレベルの話なのかはよく分かりません。

このため、ネットでは、Tiktokでの映像由来説、国際圧力説などが囁かれる事態になっています。

結局はいつものように説明不足という状態です。ここがまず最初の不満ポイント。

また、演出としてみんなが頑張ったものを「過激だから」と言ってお蔵入りにするのは、ある意味でアイデンティティの否定にもつながりかねない話なような気もします。

しかしながら、過激な表現は避けようというのは、社会的にはよくある話なので、とりあえずこれは良しとしましょう。

今さら何を確認してんだ

最大の問題はこれ。

もうベストアルバムは予約を開始しているわけですよね。

その状態で、今さら確認(考査)してNGをくらうって、普通に考えてヤバイ。会社でやったら大目玉だし、下手したら地位が飛びますよ。これは対消費者なのでまだあれですけど、会社同士のやり取りでこんなことやったら、以降の取引飛びかねません。

予約自体はキャンセルという手はありますが、そういうことではなく、予約を始めてから考査をするというプロセスが不可解なわけです。

この辺は雑としか言いようがありません。

代替映像もなし

スケジュール的な都合でしょうが、代替映像も今のところ発表されていません。単に収録映像数が減少することになりそうです。

値段は変わらないわけですから、実質値上げですよね。まあ、値段を下げろとは言いませんが、「代替映像を入れる検討はした」ぐらいのことを告知文に入れてもいいですよね。それだけで不満は多少緩和されたはずです。

あるいは多少発売を延期して入れるという手もあります。私はそれでも良いと思いますが、ラストライブに合わせるべきだという人もおり、この辺はどっちをとっても文句が出てしまうので、腹をくくるしかないでしょう。

とりあえず、この3点がファンが不満に思っているところでしょう。映像が無くなったこと自体よりも、後半2つのほうが実際は重要だと思います。

というのは、この2つはファン目線に立てば、もう少しやり方があるだろうと思うからです。

ファンとメンバーに甘える運営

欅坂の運営を見ていて思うのは、ファンとメンバーに甘えているということです。

運営がどんな「やらかし」をしても、ファンはメンバーや楽曲が好きなので、お金は出すし、番組などを見たりもするわけじゃないですか。

それに慣れてしまって、「どうせお金は出すだろ」と思われているのではないかと私自身は感じます。

これはファンの応援したいという気持ちやメンバーの頑張り、楽曲に運営が甘えているように見えます。

そこを「自分がないがしろにされている」と感じるから、怒りたくなるわけです。

要は、運営がファンを大事にしているように見えないところが根本的な問題だと思うんですよね。

今回の件だって、告知文一つでもっと違う反応になったはずです。

「下記の2曲に関して、過激な表現が含まれていることを改めて考査し、今回の商品への映像収録は見送らせて頂きます。」

「下記の2曲に関して、収録媒体があらゆる年齢が見ることができるBlu-rayディスクであることを踏まえ、過激と捉えられる可能性のある表現が含まれていることから再考査を行いました。最大限努力はいたしましたが、考査の結果、今回の商品への映像収録は見送らせて頂くことになりました。予約開始後の再考査となってしまった経緯といたしましては、~です」

とでも書けば、もう少し納得が得られたのではないかという気がします。

また、「商品詳細発表後の変更となり、皆様にご迷惑をおかけし心よりお詫び申し上げます」の部分も、「弊社といたしましても、映像の収録見送りは断腸の思いであり、楽しみにしてくださっていたファンの皆様には大変申し訳なく思っております。心よりお詫び申し上げます」とかにすれば、運営としても残念だと思ってるんだなと思うので、ここまで叩かれなくて済んだと思うんですよね。

代替映像がないことも「代わりに別のライブ映像を入れることも検討いたしましたが、発売日までに新たな映像を編集し、収録するには日数が足りないことから、別の映像の収録は断念せざるを得ませんでした」と書けば良かったんですよ。理由は私の推測ですが。

隅から隅まで説明しろとは言いませんが、もう少しちゃんと理由を明示すること、運営はどう思っているのかを少しでいいので出すこと。

この2つがあるだけでも、ファンのことを考えているんだなということは伝わりやすくなるはずです。

そういう努力を怠っているから、ファンの不満がたまるのです。

過去からの不信の蓄積

人間の感情は過去の蓄積に影響される部分も当然あるので、同じことでも「初めて」と「2度目」では感じ方が違います。

欅坂の運営に関しては、「休演当日発表」や「1か月前のライブ告知・しかも平日」、「約1週間前にライブ告知・しかも平日」、「音沙汰なしからの卒業発表」、「Twitter告知を放送中にやる」、「公式サイトのスケジュール更新が遅い」などファンが不信感を募らせることを幾度となく繰り返してきたわけじゃないですか。

もんちゃん、オダナナのときも、とりあえず「休業」にしてしまえば良かったんですよ。実際活動のめどはたってなかったようですし。それをずっと沈黙するから、ファンは心配するし、期待もしてしまうわけじゃないですか。

そういうことの蓄積が、これだけの話になっているんだということを、もう少し認識してほしいという気はします。

とはいえ

まあ、「とはいえ」ですよ。

もう決まっちゃってるし、過激表現の忌避は仕方がない面もあります。その理由自体にはそれなりに納得していますし。

問題は、先ほども書いたように、そのプロセスと説明不足、根底にあるファンの心情軽視なわけです。

なので、無理に入れろとか主張する気はありません。

でも、こういう顧客対応はしっかりしていかないとファンが離れてしまうのではと心配です。

特に新グループになるタイミングで離れる人が一定数いるわけでしょうから、余計気を付けないといけません。

数字で出て落ち込むのはメンバーなんですから、運営にはその辺の最低限できることはちゃんとしてほしいです。

素人のファンが運営するわけにはいかないんですから、頼むぞ、運営!


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