流れ弾で気になるところ・期待したいところ

流れ弾で気になるところ・期待したいところ ブログ

ちょっと前になりますが、3rdシングルの流れ弾の音源が解禁されました。

今回はその雑感です。

曲は良いんじゃないかな

楽曲的にはノリもいいし、ライブで映える曲だろうなと思いました。

野外フェスの一日目の演出はこれを踏まえてやった部分もあるのかなあ?という気がします(逆にあれを見て、この曲というのもあるのかもしれません)。櫻坂が持っている特有のイメージにはすごく合っているようには思います。

あと、「火だるまになって炎上!」の部分は音楽的にはすごくキャッチーで、特に1番は歌詞の音数とよく合ってるので、すごくフックになるなと思いました。

一旦曲が終わって大サビに入るのは、個人的にはちょっとやりすぎじゃね?という気もしますが 笑、これは好みかなと思います。

歌詞

歌詞に関しては、私としてはもう少し「綺麗事じゃない部分」が欲しかったかなと思っています。

まあ大枠を言えば、「流れ弾」はSNSなどで不意に向けられた自分への批判や誹謗中傷のことで、それが行き交う様を嘆いているような歌詞です。

それに対して、「こんなんじゃ誰も家から出なくなる」「愛がなければ世界は終わる」「信じ合わなければ世界は終わる」と主張して、「他人のことを話さない」というルールによる”実験”を通して、「みんな誰かに話しかけたかっただけなのか」と発見します。

最後は解釈が分かれそうですが、それによって平穏になった世界(→飛んでこなくなった流れ弾・銃声はもう聞こえない)を描いているのかなと思います。しかし、「窓の外なんか見ちゃいない」という言い方から、今度は逆に閉じこもってしまったような印象を受けて終わります。

結局、バランスは難しいのです。

誹謗中傷しない人は最初から誹謗中傷なんてしないし、する人はする。

そして、する人に対する抑制を高めると、同時に誹謗中傷しない人への抑制も高まって、どんどん発信がなくなっていく。

本当は発信して欲しい人から、発信が無くなっていくのです。

それを仕分けるものとして歌詞では「愛」を掲げていますが、「愛」は決まった考えがなくて、何か言ってそうで、何も言ってない言葉でもあります。

自分の行為を正当化するのに愛を使う人はたくさんいます。「これはあなたのためなのよ」的な。そして、それを本人は愛だと信じている。

では、それは愛なのか? 愛じゃないのか? それを愛だとか愛じゃないと他人が言う資格があるのか?

正解は存在しません。結局愛は信じる範疇のものだからです。そんな正解が存在しないものに行為のブレーキを求めていいのか?

と、私は思うわけです。

また、他者について述べたり、批判することは社会にとって必要なものでもあります。学問は批判によって進歩してきましたし、実際には炎上すべき人もいるし、謝罪すべき人もいる(と私は思います)。

社会風刺をしているようで、どこか綺麗事に寄ってしまっている、ちょっと浅いと私が感じるのはこの辺です。

「愛を持って接すればみんな平和に暮らせるよね」

要はこういうことを歌っているわけですが、本当にそうなのか?と。

人間はもっと黒い。愛のことを考えられるのなんて、余裕のある時だけじゃないか?

結局人間は誰かを攻撃したいものなのだ。そして、そのためのツールとして愛を使うんだ。と、同時に逆に批判されるべき人が「愛を持て」という“規範”を悪用するんじゃないか?

みたいなことを考えました。

この辺がMVやパフォーマンスで補完されていたら、個人的には嬉しいです。

まあ、こういうのは哲学的なレベルなので、私も答えを持っているわけではないのですが。

でも、そういう部分への「分からない」「本当にそうなのか?」という苦悶があると、曲としてはすごい深いものになるんじゃないかなと思います。だって、みんな優等生回答を求められたら、歌詞みたいに答えるでしょう。でも、できないし、実際そうなっていないのだから、人間は何か欠けているんですよ。そこに向き合ってくれると強烈なメッセージソングになり得るなと思ったりなんかしちゃうわけですね。私はひねくれものなので。

なので、メッセージ性が強いという感想も目にはしましたが、そういう観点だけで見れば私としては「うーん」という感じでした。

曲のノリが良くて、櫻坂の出せるイメージを活かしているだけに、歌詞がもうちょっと「おっ」と思うものだったらな~と思ったのが正直なところです。表題だし。

私、厳しすぎ……?

でも、多くのファンには不評だったっぽい「BAN」の「カップ麺」とかは良い言葉のチョイスだなと思いましたけどね。日常の退廃的な感じがよく出ているので。映像が浮かぶっていうか。私が変なのかな……。

ちなみに、リンチパーティー(たぶんこう言ってるでしょう)、袋叩きとか秋元節と言える「アブノーマルな言葉遣い」も見られますが、こういうのは好きです(笑)

期待すること

MVやパフォーマンスがまだなので、この曲はファンとしては完成していません。

先ほど書いたような「歌詞の薄い部分」を補完するようなものに期待したいです。

また、保乃ちゃんをセンターにした意味が分かればいいかなとも思います。

曲だけを聞くと、私はゆいぽんのイメージなんですよね。ほら、やっぱり狂犬だからw

なので、これは確かに保乃ちゃんがいいねとなるようなMVなり、パフォーマンスを見せてくれることを期待しています!


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