昨日のミニラ、良かったですね~。
一番「おおっ」と思ったのは「I’m in」で、土生ちゃんセンターじゃんに始まり、葵ちゃんがまさかのメンバーの上に立つっていう(笑)これは不協和音の振り付けを意識したものかもしれません。思ったよりもさわやかというか、かわいい感じもあるパフォーマンスでした。
で、「断絶」と「制服の人魚」に関しては振り付けがTAKAHIRO先生ではないようです。
「断絶」は3rdで「ジャマイカビール」の振り付けをしたs**t kingzのshojiさんで、「制服の人魚」はまだ分かりません。
私は振り付けとかにはさほど関心がないので、全然違うとは思わなかったんですが、人によってはそう感じた人もいたようです。
ただ、TAKAHIRO先生は単なる振付師以上の役割をこなしてきた人なので、変に盛り上がるのには違和感があります。(普通に盛り上がるのはいいですけどね 笑)
今日はそんな話。
TAKAHIRO先生の特徴
私はダンスについてはまったくの門外漢なので全然詳しくありませんが、TAKAHIRO先生はコンテンポラリー的な振りをつけることが多く、複雑な手振りが多いのが特徴だと思います。
いわゆるヒップホップ的な文脈ではないところが、昨今のダンスブームとは違うところに櫻坂を持っていっている重要な要素だと感じます。踊りやすい振りではなく、魅せる振りをするというのがグループの1つのアイデンティティになっているのはTAKAHIRO先生の功績です。
同時にとても面倒見の良い方で、櫻坂のメンバーにとってはまるで担任の先生みたいな立ち位置になっています。ちゅけもんの友達いないトークを聞いて、まつりちゃんに「武元は大丈夫なのか~?」と聞いたりしていたとラジオで話にあがっていましたが、メンバーのことをよく見ていて、気にしてくれている、本当に良い方だなと思います。卒業生のインスタとかにもよくいいねしていて、すごく気にかけているんだな~とよく感じます。
欅坂のドキュメンタリーでも、セゾンの代理センターでメンタル消耗ぎみだったみいちゃんに声をずっとかけていて、一種のメンタルトレーナーみたいな役割も担っていることが分かりました。
そして何より、櫻坂が欅坂時代から引き継いでいる「ただ歌って踊る」のではなく「表現をする」というところにパフォーマンスの価値基準を置くというスタンスは、TAKAHIRO先生がグループで育て続けたものです。
TAKAHIRO先生自身が歌詞を深く解釈しながら振りをつけるので、メンバーとも解釈を共有するというプロセスがあるといろいろなインタビューなどで話されていたと記憶していますが、これもあってか櫻坂のメンバーは歌詞の解釈を各々が深くすることが多いように思っています。ただのダンスではなく、そこにどこか演劇的なお芝居要素も入るのがこのグループの特徴ですが、それはこのTAKAHIRO先生のやり方があるからこそです。
これにより、櫻坂はパフォーマンスに強みを持つグループになれたと思いますし、アイドルという枠組みをはみ出したところまでファン層を広げることができたんだと思っています。
なので、TAKAHIRO先生がいなければ今の櫻坂はあり得なかったと思いますし、欅坂時代からずっとTAKAHIRO先生に振りをつけてもらって、ライブの演出もしてもらったからこそ、私の好きな櫻坂があるんだと考えているので、TAKAHIRO先生には感謝しかありません。
TAKAHIRO先生以外の振付師
ただ一方で、TAKAHIRO先生以外の振付師に振りを入れてもらうことで、表現のバリエーションが広がる部分があるのは確かです。
そういう意味で、ユニット曲などでTAKAHIRO先生以外の方に振付をしてもらうのは、悪いことではないとは思います。
今回の断絶などもかっこよかったし、個人的には間奏?の夏鈴ちゃんがとても印象的でした。
とはいえ、私は主要曲の振り付けやライブの演出はこれからもTAKAHIRO先生にやってほしいです。
TAKAHIRO先生がパフォーマンス全体の調整や雰囲気づくりを行うことは、櫻坂が櫻坂としてのアイデンティティを維持していくうえで重要だと思います。
ただでさえ、櫻エイトシステムの導入などで純粋にパフォーマンスだけに向き合うことが困難になってきている今、パフォーマンスに表現という価値を高いレベルで求め続けてくれるTAKAHIRO先生がいることは非常に大切です。
TAKAHIRO先生は単なる振付師ではなく、欅坂・櫻坂の魅力の重要な1つの柱を構築し、今も作り続けている方なので、櫻坂にとってはなくてはならない存在です。
おわりに
なんとなく、私は今のファンの雰囲気には危機感を持っていて、スタンスやコンセプトを軽視する傾向が強まっている気がして「うーん」と思っています。
例えば、「五月雨よ」のMVなども好みは色々あるんでしょうが、表現しようとしたこと、やろうとしたことは櫻坂の持っている良さを生かそうとしたもので、否定されるべきではないと思っています。こういう「スタンス」や「コンセプト」を評価する人が減っているような気がするところは、懸念材料です。
今回の話でも、「断絶」や「制服の人魚」はかっこよかったし、私も好きなパフォーマンスでしたが、だからといってじゃあ表題もみたいな話を安易にするのは非常に違和感を覚えます。
根っこ(目的や良さ)は変えずにどう見せ方(手段)を変えるのかが、今の櫻坂の課題であるわけで、そこが逆転してしまうような話は危ないんじゃないかと感じています。
何を変え、何を変えないのか(何を守るべきか)は、私にとっては櫻坂を応援するうえで、かなり重大で本質的な話なのですよね。
人によっては大したことない話なのかもしれませんが(苦笑)
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