握手会ビジネスの曲がり角 新しいやり方を考えてみよう!

握手会ビジネスの曲がり角 新しいやり方を考えてみよう! コラム

昨今の新型コロナウイルスの問題で、握手会がもう長らく開けていません。

もともと欅は新曲が出ていないので、予定もなかったわけですが、乃木坂や日向坂は延期がずっと続いています。

おそらくこの新型コロナウイルスの影響は年単位で続くと思われ、以前のような状態に戻るのには2年ほどかかる可能性があります。

そうなると、握手会ビジネスモデルを再構築する必要が出てきそうです。

今回はこれについて考えてみたいと思います。

握手会ビジネスモデルの概要

まず、握手会ビジネスモデルについて簡単に見ていきましょう。

現在の握手会のスタイルはアイドルに関しては主にAKB48が始めたものですが、CDに付属する握手券を持っていくと、メンバーと握手ができるというものになっています。

この仕組みの上手いところは、握手券を販売するのではなく、握手券とCDを抱き合わせで売っているところです。

もし、握手券だけで売れば、握手券はバカ売れするでしょうが、CDはあまり売れないでしょう。しかし、CDが売れなければレコード会社はもちろん、作詞・作曲者への印税は入りません。これではうまみがあまりないので、事業の規模を大きくできず、じり貧になってしまいます。よりたくさんのステークホルダー(取引先)をつくることで事業は大きくなり、それだけ売り上げを上げる機会を増やすことができますので、CDが売れるというのは案外大事なことだったりします。

で、CDが売れることで目に見える実績も作りやすくなります。売り上げ何万枚みたいな。ランキングにものりますし。これはプロモーション効果もあるので、よりステークホルダーを増やすチャンスが増える……というわけです。

しかも、ファン目線からすれば、握手会はいわゆる推しメンを育てたり、サポートする感覚を味わえるので、とてもよくできたシステムだと思います。

今では、一般のミュージシャンも特典などをつけることでCDの売り上げをなんとか維持しようとしていますが、それの原型が握手券ビジネスモデルと言えるでしょう。

地下アイドルなどでも同様のビジネスモデルがよく見られ、握手よりもさらにファンが近づけるかたちをとっていることもあります。これらはまとめて「接触商法」と呼ばれ、批判的に論じられることもあります。

握手会ビジネスモデルの問題点

ビジネスモデルとしては優れている握手会ビジネスモデルですが、問題点もあります。

一番の問題はメンバーへの負担の大きさです。

一日握手し続けるのはかなりの体力を必要とします。休憩はありますが、立ちっぱなしでやることが多いので(体調不良などで座ることもある)、かなりの重労働です。

また、だれが来るか分からないのも問題です。メンバーが傷つくようなことを言ったり、お説教しに来るような人間もいるようです。さらに、AKBであったような直接危害を加えようとする人間を排除しきれないリスクもあります。欅でも発煙筒事件がありましたね。

これはメンバーにメンタル面での負担をかなりかけていることになります。

もちろん、メンバーから見てファンと直接会話ができるといったプラスの面もありますし、こういうのが得意なメンバーにはいいのでしょうが、そうでないメンバーには非常に負担になっているのではないかと思ったりします。

今回、このような社会情勢になり、握手会の実施が難しくなったことは、このような問題を整理する良い機会なのではないかと思います。

それでは、握手会の問題を解決できるものとしては、何が考えられるでしょうか。

握手会を代替するためには

これを考えるにあたって必要なのは、条件です。

まず、CDの売り上げを落とさないことは絶対に必要です。CDの売り上げを落とすことはレコード会社(欅坂ならソニー)の売り上げに直結してくるので、これを軽視するのはほぼあり得ない選択になります。特に秋元系のグループは人数が多いので、それをまかなえるだけの利益を得なくてはいけません。

よって、CDとの抱き合わせモデルは引き続き必要になってくるだろうと思われます。

一方で、ファンの満足度を大きく落とさないことも必要です。握手会を変えるわけなので、握手会より満足度は下がることにはなってしまうでしょうが、その下げ幅を最低限にする必要があります。

同時に、メンバーの負担を軽減することも重要です。立ちっぱなしにしない。実働時間を減らす。メンタル面での負担を軽減する。セキュリティをやりやすくする。

これらを条件に入れて、色々考えていく必要があるでしょう。

何が考えられる?

今さらなんですが、私は握手会には行ったことがありませんので、握手会の代替になるかの判断が少し甘いかもしれません(笑)

まあ、「これじゃあ代わりにならねえよ!」と思ったら、皆さんも自分で考えてみてくださいw(投げやり)

ディナーショー的なもの

大物の歌手とかがやるやつですね。食事とショーがセットになっていて、通常のコンサートよりも客と歌手の距離が近いのが特徴です。ホテルとかでやるんですが、アイドルなので、これはもっとカジュアルでよかろうと思います。

これは単純に人数を絞れるのがポイントです(変な人リスクを減らせる)。また、企画の主導権を運営側が握れるので、メンバーの得意なものなどにできるのもいいところでしょう。食事で稼ぐこともできそうなのも、ビジネス的には可能性あり。メンバー考案のやつとか。

握手券をスぺイベの応募券のようなかたちにして、抽選にするというのが基本かなという感じがしますね。その代わり、1人何口でも応募できるみたいな。なんかガチャみたいだな…。

※これは新型コロナウイルスが落ち着いたあとの話ですね。ただ、握手会よりは密度を減らせるでしょう。

トークショー

ディナーショーのうち、トークに特化したものですね。これは今までのように大規模な施設を借りて、パーテーションで区切るようなかたちでもそれなりにできる気がします。

そうですねえ、例えば参加できたファンが、1人1枚質問用紙やトークテーマを送れるようにして、一応スタッフが検閲したうえで原則それをすべて読んでトークするとかはどうですかね?

「○○さんいますか~」とか言って、少し話せるとか。名前呼ばれたら嬉しいし。

これもスタッフの検閲が入るので、変な話をされるリスクを減らせます。

こちらも抽選形式が現実的でしょうか。

ZOOMとかを使えば、今でもできるかなって気がします。AKBグループの「お話会」に近いですが、1対1でなく「1対多」にすることでメンバーの負担を減らせます。関係ない人が入ってこれないようにする必要はありますが…。

全国ミニライブ

今でも全国握手会はミニライブが付属していますが、握手会会場でしかやらないので、できる会場が限られています。ならば、ミニライブに特化して、そこまで大きくないところでもやるのはどうでしょう!

地域のホールとかも入れて。前にけやかけでやった、「二人セゾン」を学校で披露したやつのイメージ。

よく「○○に来てほしい!」という声も寄せられていると思うので、これを機に47都道府県制覇とかやってみては!?

退場の時に、メンバーとハイタッチしながら退場とかにすれば握手会の要素を一部入れられる気もします。

これなら、今と仕組みをあまり変えずにできますかね。

※これは新型コロナウイルス後じゃないと無理

限定ライブ配信

これは乃木坂の2期生がSHOWROOMで行っていた「幻の2期生ライブ」的なものです。あれはSHOWROOMだったので、だれでも見れましたが、配信を見られるチケットを握手券の代わりにつけるというやつ。

ただ、これだとCDを複数枚買ってもらうインセンティブがあまり働かないのが課題。

新型コロナウイルス中に限ってやるとかならアリか?

おわりに

というわけで、いろいろ考えてみましたが、自分の発想力のなさに絶望。

きっと握手会に慣れている皆さんのほうが、色々思いつくはず!

ぜひ、考えてみてください!

握手会に代わる、次世代のスタンダードをつくれるかもしれませんよ!

握手会は、残すとしても個握とか人を限定できるようなかたちにするのがいいような気がするんですけどねえ。


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