3列目ライブという危うい橋

3列目ライブという危うい橋 ブログ

また、ネガティブ記事じゃねーかというね(苦笑)

本来明るい話題なので、ネガティブな感じの記事は憚られるのですが、私は根がネガティブなので「こんな考え方もあるんだな」ぐらいに思っていただければ。

先日のミニライブのあと、サプライズで3列目メンバーライブの開催が発表されました。

全体的には喜んでいるファンが多いのかなという印象でしたが、私自身はあまりポジティブには受け取っていないのが正直なところです。

もちろん(今後の情勢が良くなれば)久々の有人ライブになるわけで、楽しみだという人の気持ちも分かりますし、3列目のメンバーを前に出すものだという観点からいえば、良いのかもしれません。

でも私としては色んな思いがあって、本当にこれでいいのかなという思いを拭いきれずにいます。

無論、私の懸念など取るに足らないことであり、今後上手く行くものになる可能性だってあります。

それでも、櫻坂は危うい橋を渡っているように見えるのです。

全員選抜→全員でシングルをつくる

欅時代はずっと全員選抜をとってきて、多くのファンもそれを支持していた節があります。

櫻坂になってから、櫻エイトというかたちでの半選抜制のような特殊な形をとりましたが、これはメンバーを絞りながらも、全員選抜的要素を取り入れようとしたものだと私は解釈しています。

欅坂時代は一つ一つの楽曲。櫻坂になってからは一つのシングル(特に主要3曲)をみんなでつくる。

これを大事にしてきたんだと思っています。

実際、今年の坂道テレビで紅白のあとの夏鈴ちゃんが「全員でできて良かった」と言い、披露前のるんちゃんが「紅白にみんなで立てるのはすごく嬉しいですし、櫻坂の1stシングルでみんなでお届けできるのはすごく素敵だなと思うし、すごくありがたいことなので…」と言っていました。

もっと前のことを言えば、みいちゃんのB.L.T.でのインタビューでゆみちゃんが「いつか全員でシングルを出したい」と言っていたと話していました(結果的には誰鐘で叶いましたが)。

こういうところから、メンバー自身もみんなで一つのものを作ることにこだわってきた部分があるはずです。

しかし、今回のライブは3列目のメンバーだけ。櫻エイトは出ません。色々見ていると、教えに行ったりなど、練習に顔を出してはいるようですが。

これは今までの流れとは明らかに違うイベントになります。

その意味でコンセプトが揺らいでしまうのではないかという不安があります。ファンの反応を見ていると、私がこだわっているだけなのかなとも思いますが。

3列目は格下なのか

あと、私が不満というかモヤモヤしているのは、3列目は格下だという雰囲気です。

確かに櫻エイトが前にいて、出ずっぱりであることから、あえて序列をつけるなら櫻エイトよりは下にランクをつけることになるでしょうが、少なくとも私は3列目だろうが何だろうか格下だとは思っていません。

パフォーマンスにおいても、3列目だろうが役割がちゃんとあって、楽曲を表現するにあたって不可欠なピースになっています。

後ろだから価値がないとか、価値が落ちるとか、そういうものではないと思う訳です。

前にも似たようなこと書きましたが、グループ内で誰々より前だとか後ろだとか、そういうところにこだわりだしたら、グループは下り坂です。

そうでなくて、みんなで目指す目標をつくって、そこに向かうことを大事にしないといけない。それが今はメンバー内では「高いクオリティで楽曲表現をすること」ひいては「世界にうって出ること」になっているのかなと私は勝手に思っています。

櫻坂の魅力は昔から、楽曲に自分たちのパフォーマンスをのせることで、楽曲の魅力やメッセージを伝えることにこだわってきたことです。

逆に楽曲へのスタンスが、メンバーの魅力を演出する装置や箱に成り下がってしまったら、その魅力は失われていってしまうように思います。

今回は当然オリジナルメンバーによるパフォーマンスではありませんし、そもそもがメンバーありきのイベントなので、ここがちょっと私がポジティブに思いづらい要因になっています。

成長物語という大人の演出

また、アイドルという意味では変なことではないのですが、成長物語を見せるというのがあからさまであるところも「うーん」と思うポイントの一つです。

櫻坂は今まで、そういうものを見せることを意図的に避けてきたグループです。

そういう成長や変化を感じることはあっても、それを積極的に見せることはしてこなかったわけです。

ドキュメンタリー映画でも一つのアーティストとしての戦いを描いていました。(私はこれを好意的に見ています)

これは単なる私のこだわりに過ぎないのですが、意図的に努力”しなければいけない”環境に外部が追い込み、それを感動として消費させるものが私自身好きではないのです。(なのでヒット祈願系もあまり好きではないのですが)

アイドルシーンではそういうものが多いイメージがあって、私はずっとアイドルを遠ざけてきた部分があります。

しかし、だからこそ、一丸となって自分たちで高みを目指そうとする彼女たちに惹かれたのです。彼女たちには能動性があって、自分たちといつも戦っているように見えたから。大人の思惑を超えていこうとしていたし、実際超えていたと思うので。

それが今回は運営がファンに媚びているように私には見えてしまっている、というのが正直なところです。

こういうの好きなんでしょ?って。

反応を見ていると実際好きな人は多いのでしょうけど。

入れ替えの難しさ

仮に今回のライブではねたメンバーがいたとして、すぐに櫻エイトに入るということがありうるのかもよく分かりません。

私は櫻エイトの人数はもう少し増やしていいと思っていますが、入れ替えをするような雰囲気は感じません。

なので、こういうコンセプトのライブが恒常化した場合、メンバー固定化のバーターにされる可能性があり(乃木坂は結果的にそんな感じ?)、それが危惧としてはあります。

全員で一つのシングルを作るというコンセプトを掲げている以上、ライブも全員でというのを望んでしまうのですが、これは厄介オタクでしょうか?(そうだよという声がどこからともなく)

3列目メンバーライブを意義あるものにするには

ここまで非常に水を差す話をしてしまったので、最後はポジティブな話を(笑)

好き勝手書きましたが、所詮これは単なる邪推で、メンバーがどういう思いなのか、運営がどういう意図を持っているのかはよく分かりません。

非常に上手くいって、みんなが幸せになれるきっかけになるかもしれません。

「私たちで、櫻坂を、強くする」というキャッチフレーズが付いていることから、メンバーのスキルアップを狙っていることは間違いないでしょう。

また、自分の推しメンが3列目であることに対して不満を持っているファンのガス抜きにもなります。

ゆっかーが言うように、今まで見れなかった一面が見れるかもしれません。

これらのメリットを持ちつつ、グループらしさを失わないでいければ、このライブは成功と言えるはずです。

そのために、出るメンバーにはいつもと同じように、むしろいつも以上に楽曲を伝えることを大事にしてくれたら嬉しいなと思っています。誰かと比べるのではなく、自分だったらその楽曲をどう表現するか。

また一つのライブをみんなで作るという意味で、櫻エイトのメンバーが積極的に教えに行ったりしているのは素晴らしいですよね。なんか上から目線になっちゃいますが。これは櫻坂らしさかなと思います。

メンバーは頑張るしかないわけなので、頑張るでしょう。

それを応援するというのはファンとしてはきっと正解です。

私はそういう意味では変人だし、邪魔な存在かもしれないなと最近思います。

ただ、「地獄への道は善意で舗装されている」なんて言葉があるように、個々の出来事は良くても、それが最終的にどこに行きつくのかという視点を私は忘れたくないと考えています。

やるからには、良い方向に行ってほしいなとは思っています。

櫻坂の良さを失わず、みんなで一つのものをつくり、表現にこだわること。これが3列目メンバーライブの成否を決めるのではないでしょうか?


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