昨日の紅白は全員での流れ弾の披露でした。
欅坂時代から、「勝ちにいきましょう!」と言ってライブに臨んでいた櫻坂ですが、そういう意味で今回の流れ弾は「勝てたパフォーマンス」だったと思います。ちなみに、ここで言う「勝つ」というのは、他者ではなくて「自分たちに勝つ」というものだと私は解釈しています。
では、いったいなぜ勝てたのか?
紅白披露概要
紅白特別フォーメーション(ラスト基準)
※目視なので間違っているところがあるかもしれません…
5列目
井上・上村・増本・幸阪・原田
4列目
大沼・遠藤・齋藤・関
3列目
大園・松田・小池・藤吉・守屋・武元
2列目
菅井・尾関・渡邉・小林・土生
1列目
森田・田村<C>・山﨑
※森田・山﨑は本来左右反対。
披露部分
テレビサイズから「どっから飛んできた流れ弾~」のメロディーのブロックは最初と最後だけを歌い、間をカット。また、アウトロを短く編集していました。
尺はだいだい2分10秒。昨年が1分55秒くらいだったので、15秒増しくらいでした。進歩と言えば進歩かな(笑)あと30秒欲しい!
田村保乃の進化
勝てたと私が思った一番の理由は、保乃ちゃんの進化です。
流れ弾って、曲とフリが強いので負けてしまうと、ただよく分からない激しいダンスをしている人たちみたいに見えてしまう曲だと私は思ってるんですよね。
で、保乃ちゃんはやっぱり真面目なので、「メッセージを伝えないと」とか「設定をきちんと演じないと」という思いがあるんだろうなあと感じていました。それはそれで全然間違ってはいないのですが、「踊らされている」という感じが強いと刺さりづらくなるんですよね。私の場合ね。
例えば、流れ弾だと睨む部分がありますが、「睨もうと思って睨んでいる」のと「睨んでしまう」だと全然伝わり方が違うと思ってるんです。
設定やメッセージという枠組みはあれど、その上に自分の感情やエネルギーがのると、全然表現が変わると思うんですよ。
だから極端な話、睨むシーンでニヤッと笑ってもいいと思うんです。それがその時の本音なのであれば。特に流れ弾における保乃ちゃんのキャラは「狂わされて悪魔になった人」みたいな感じなんだろうと思うので、ある意味で情緒不安定ぐらいのほうが適切だとも言えます。
それで、保乃ちゃんはツアーとかぐらいから自分のその時々の感情をのせてパフォーマンスするようになった気がしていて、すごく思いが伝わってくるようになりました。
紅白もそうですし、その後のCDTVでの披露でもそうでした。ライブと違って気持ちを持っていきづらいテレビ披露でもこれができているというのは、素晴らしいセンターです。
流れ弾はハラハラする楽曲でもあったのですが、もう安心して見られる楽曲に進化したと思います。
演出とカメラワーク
あと今回は演出が良かったですね~。レーザー光線を多用したステージングはライブ感がありました。また、メイン会場ではなく、ガラス棟という上下に広いところで縦長に並ぶフォーメーションだったので、全員披露によるゴチャっとした感じを避けていて、スマートでより勢いが出る感じになっていたと思います。元々全員披露を前提にしているフリ・フォーメーションとそうでないものでは、工夫しないでやると見栄えに差が出てしまうでしょうからね。
それから、「火だるまになって炎上!」のところで、ゆいぽん・おぜちゃんが抜かれていたのも良かったです。2人とも昨年はお休み期間があったので、そういうのを意識していたカメラ割りだなと思いました。ゆいぽんはもちろんですけど、いつもふわふわしている感じのおぜちゃんのカッコイイ感じが本当に良かったです。前から、おぜちゃんはとても良い表情をするんですよね~。
後ろのメンバーが分からなかったという声もありましたが、個人的にはあんまり気になりませんでした。元々カメラに映るか映らないかとかに関心があまりないので(笑)パフォーマンスの魅力を引き出すためにカメラ割りや演出をしてほしいのですよね。箱推しで特定のメンバーの推しがいるわけではないというのもありますが。
代えの利かないセンターに
楽曲に支配されてしまうセンターだと、「代えの利く」センターになってしまうと思うんですよね。記号的になると、その記号を表せばいいだけなので、誰でもいいになりかねません。
そうではなくて、楽曲を支配するセンターが必要だと思います。楽曲の持つ力を利用して、そこに自分の個性をのせて、自分色に染めるセンターが。そうしたら代えがたいセンターになるんですよ。だって、その人でしか出ない色でその楽曲が染まるから。でも、我が強すぎて、楽曲を無視してもいけないわけです。楽曲の魅力を活かして増幅させながら、自分色をのせなくてはいけない。そこに難しさがあるけど、それができるメンバーが欅の魂を引き継ぐ櫻坂のセンターにふさわしいと私は思います。ただ前に立つだけがセンターではないのです。
そういう意味で、保乃ちゃんは流れ弾で楽曲を支配するセンターに近づいていると思います。
今年の保乃ちゃんの進化が楽しみになった紅白での「流れ弾」でした!
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