今、坂道シリーズ全体としてピーク時に比べると色々な数字が下がってきています。
これはアイドル産業自体が音楽の主流ではなくなってきていることが影響していると思います。今、若い子たちが聞いている音楽は、SNS経由でバズったもの、バンド、K-POPが主でアイドルは3番手以内に入れていません。
00年代以降、モー娘→AKB→乃木坂と来た女性のグループアイドルが多くの人に認知されるという時代は、一度ここで止まるのではないかと私は思っています。要は今までのファン層のパイはだんだん小さくなっていくだろうという予想です。
それでも、坂道シリーズはCDセールスでは一定の影響を持ち続けるでしょうし、ライブなどの集客力もある程度維持できるだろうとは思います。プロモーション力や製作費が大きいですからね。
そういう時代において、櫻坂は何を目指すべきか。
私は典型的なアイドルファン層ではない層の獲得を狙う「本物路線」を目指すべきだと思います。
これはどういうことかを今回は書いていきます。
通に面白がってもらえる本物を
楽曲もそうですし、MV、各種プロモーションでも「○○風」じゃなくて、「本物」を出すと、「アイドルなのに」というギャップが発生して、「本物」を好きな人たちが面白がってくれると思うんですよね。
「アイドルが面白いことやってるじゃん」って。
そういうのから入ってくれた人ってグループから離れづらいと思うんですよ。私もそういうたぐいの人間ですしね(笑)
しかも、アイドル畑ではないファン層を獲得できるので、ほかのグループとは違う独自路線をちゃんと持てるとも思います。
欅坂のときはもっと世界観とかで勝負していましたが、それが一種の枷(かせ)になった部分もあったので、櫻坂はもっと広く色々なことができる余地を残すべきです。一方で、欅坂の頃の良かったところを継承するならば、やはり「本物・本気」であることは捨ててはいけないでしょう。
アイドルだからという枠組みをぶっ壊して、「表現者」として「本物」を提供し、少しひねくれている人たちにも面白がってもらえるグループであってほしいと私は思っています。
多ジャンルをやる面白さ
楽曲に関して言えば、アイドルという枠組みにとらわれず、色んなジャンルをやるという今の路線を続けるべきだと思います。
前は何か一つ、路線を持った方がいいのではないかと思っていましたが、いつも何をやってくるか分からないワクワク感がある方が面白いなと最近考え直しました。多ジャンルをやるというところを面白がってくれる、ある意味でちょっとひねくれている人たちをターゲットにしたらいいんじゃないかと思うんです。
洋楽志向であったり、昔のリバイバルのような路線はひねくれている通が多いジャンルでもあるので、今までにないファン層を獲得できる可能性を感じます。
逆に言えば、「本物」でなければ評価してもらえない厳しさもあります。
「やっぱりアイドルってこんなもんだよね」ではダメであるという点でハードルが高いですが、櫻坂ならできるんじゃないかと私は考えています。
4thで言えば、「制服の人魚」はシティポップど真ん中なので、面白い曲だと思います。こういうのをシティポップ系のラジオとかで流したら、引っかかる人が出てくるんじゃないか?と思ったりします。グループの外に広がりを持たせられるのが櫻坂の楽曲です。
3rdだと「On my way」とかはカントリーだし、Dead endはファンクだし、色んなのが楽しめるんですよ。アイドルで。おいしい、おいしい。
今後も楽曲面では色んなチャレンジをしてほしいです。
MVは映像作品としてのクオリティを
MVに関しても「本物」という意味で、映像作品としてのクオリティを求めたいです。
「五月雨よ」も合成を使わない演出をしていましたが、あれはすごい良かったと思うんですよね。監督のこだわりを感じるという意味で「本物」ですし、合成でないという意味でも「本物」みたいな。
理想としては、櫻坂を知らない人を集めて、映画館で流しても「面白い作品だね」と言ってもらえるクオリティです。
というか、むしろ映画館のCM枠でMV流したら面白いんじゃないかと思ったりもするんですけどね(笑)櫻坂のMVは映画的な演出が多いので、映画好きな人で引っかかる人が現れるのでは!という。
それかMV集を映画館で流す。監督とかメンバーのコメント入れつつ。こういうのも面白いと思うんですけどね。
ノバフォのMVのラストとか、めっちゃかっこよくないですか。映画っぽくて。
余白や余韻があるというか。
五月雨よの場合は、一列になったときの横からのアングルとかね。
今後もMVのクオリティを高く保ちながら、監督の個性で櫻坂の魅力を引き出してほしいです。
プロモーションは個性を重視
プロモーションは基本的には個性を重視してほしいです。今もこれは感じるんですけどね。
個性はその子らしさであり、「本物」だからです。
ロレアルパリのアンバサダーに昨年に引き続き、櫻坂が起用されて、CMに天ちゃんが出ていましたが、昨年の起用理由にも「『髪を咲かせて自分を好きになる』というメッセージを広めたいというブランドの想いと、メンバー1人1人が真っ直ぐ突き進み、自分らしく咲き誇る「櫻坂46」のメンバーの想いが重なり…」(出典:PR TIMES)とありました。
欅坂の頃から一貫して「自分らしさ」を大切にしようとやってきていることが、こういう起用につながっているんじゃないかと思います。
こういうのを続ける意味でも、個性を活かしたかたちでそれぞれのメンバーをプロモーションしてほしいですね。
本当はYoutubeとかでアピールするチャンスがあると良いんだけどな~。
おわりに
まあ、こんな感じで櫻坂には本物路線でいってほしいです。
常にアーティスティックという意味で面白いグループでいてほしいんですよね。
ワクワクする感じ。
まあ、運営も似たようなこと考えているんじゃないかなと思うので、続けてくれたらありがたいです。
どちらかと言えばニッチを攻めることになるので、ファン数の拡大がすぐに表れることは難しいと思うのですが、そういう入りをすると離れづらいので、今の時期は我慢のしどころでもあると思います。
恋が絶滅する日でも「終わらないことが大事」だと歌っているので、続けてほしいです!
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